暮れゆく一日に

暮れゆくならば、陽のあるうちに
死にゆくならば、生きている今

朝日が斜めに射し込むこの部屋で
茶渋をとって磨き上げたマグに
火傷するほど熱い紅茶を注ぎ
黄金色に輝く壁紙と
深くまで透き通る紅と
いつの間にか目覚めたこの体を
描かれた一枚の絵のように
生きてみる

いつも気がつけば目が覚めている
ならばそのように死ぬのだろうか
鏡に写したように、気がつくことをやめたとき

だから、目覚し時計とか、太陽とか、
いれたての紅茶とか、チョコクッキーとか
FMの天気予報とか、水道の冷たい水だとか
再びやってきた朝を
祝うように祈るように
たとえ暮れゆくとしても
生きてみる、今

でも実際は生活リズムが乱れがちだし、紅茶を飲むとしたら朝ごはんの後です。
朝一番の水道の水は凍結防止ヒーターのせいで生ぬるいです。